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2015年10月5日
小林製薬、米国の大手医療機器製造販売会社との合弁契約解消 30億円で譲渡

小林製薬【4967】は、持分法適用関連会社であるメディコンについて、米国C.R.Bard社との間で、合弁関係を友好的に解消し、メディコンは小林製薬の持分法適用関連会社から外れると発表した。

平成27年11月2日(予定)に合弁契約を解消し、メディコンの小林製薬が保有する株式(発行済株式全体の50%)全てを30億円でメディコンに譲渡する。
これによって、小林製薬は連結ベースで14億円の特別利益を計上する。

また、合弁契約の合意解消に伴って、合弁解消後に関する合意事項を遵守する対価として、小林製薬は平成29年3月期以降に以下の金額を受領し、営業外収益に計上する予定。

  • 平成29年3月期  19億円
  • 平成30年3月期  15億円
  • 平成31年3月期  12億円
  • 平成32年3月期  10億円
  • 平成33年3月期  6億円
  • 平成34年3月期  6億円
  • 平成35年3月期  4億円
  • 平成36年3月期  4億円
  • 平成37年3月期  3億円
  • 平成38年3月期  3億円

<背景>

メディコンは小林製薬とC.R.Bard社の100%子会社であるBard International, Incとの合弁会社として昭和47年に創立し現在に至っている。
創立以来、メディコンは、医療機器の製造販売にとどまらず、医療技術の発展に貢献すべく事業の展開をしており、現在、メディコンは、C.R.Bard社が製造し供給する泌尿器科関連製品、静脈アクセス・胃瘻関連製品、血管ステント等を販売している。
一方、C.R.Bard社は、各種医療機器の開発、製造、販売を行う世界的有力企業で、従業員は全世界で約13,900名を数える。
血管、泌尿器、腫瘍の診断および治療用医療機器の分野において高い地位を確立しており、また外科専門の製品も多数取り扱っている。その製品群は世界中の病院、個人診療所、各種療養施設において幅広く販売されている。

小林製薬は、変化する事業環境の中でより競争力を高めるという経営戦略上の観点から選択と集中を進めている。
その中で、医療機器事業のあり方を検討した結果、合弁契約の合意解消及び本件株式譲渡が小林製薬並びにC.R.Bard社、およびメディコンにとって企業価値向上に大きく貢献する内容であると判断したもの。

<合弁会社(株式会社メディコン)の概要>
(1)名称 株式会社メディコン
(2)所在地 大阪市中央区平野町2丁目5-8
(3)代表者の役職・氏名 代表取締役社長 坪田 元明
(4)事業内容 医療機器製造販売業(輸入販売)
(5)資本金 160百万円
(6)設立年月日 昭和47年6月2日
(7)大株主及び持株比率

   小林製薬株式会社 50%
   Bard International, Inc. 50%(C.R.Bard社の100%子会社
(8)小林製薬と当該会社との間の関係

      • 資本関係: 小林製薬持分法適用関連会社であり、発行済株式の50%を保有
      • 人的関係 :小林製薬役員の一部が当該会社の役員を兼務。
      • 取引関係: 小林製薬は当該会社に対し、小林製薬が製造する採尿バッグの供給を実施

(9)当該会社の経営成績及び財政状態
平成25年12月期 
純資産7,032百万円 総資産14,778百万円

売上高23,937百万円 営業利益663百万円 経常利益559百万円 当期純利益299百万円
平成26年12月期 純資産7,194百万円 総資産15,426百万円
売上高24,347百万円 営業利益320百万円   経常利益252百万円 当期純利益83百万円

 <日 程>
(1)株式譲渡契約締結 平成27年9月30日
(2)株式譲渡日 平成27年11月2日(予定)