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2015年10月27日
医療器具大手ニプロ、中国企業に糖尿病関連子会社売却 327億円

ディスポーザブル医療器具大手のニプロ【8086】は、連結子会社である糖尿病関連製品の開発、製造および販売を展開する米国法人の ニプロダイアグノスティ クス,Inc.(以下「NDI」)の発行済全株式を中国のSinocare Groupに譲渡することを決議したと発表した。

譲渡価格は327億円

ニプロは、2010年3月に米国Home Diagnostics,Inc.(現 NDI)を買収し、全世界で血糖自己測定器関連の事業に参入した。しかし、2013年には米国MEDICARE保険償還価格が大幅低下するなど、北米を始め世界の市場で本製品に関する事業環境が厳しさを増し、業界内では淘汰や再編の動きも起こっている。

その一方で、ニプロに対しても、急拡大する中国市場で大きく販売を伸ばしている中国Sinocare Groupから、血糖自己測定器の事業について統合の申し入れがあり、ニプロが検討した結果、中国を中心として血糖測定関連製品などの検査関連製品により特化して事業展開を図っているSinocare GroupにNDIを譲渡し、今後は同社グループからの仕入品の販売という負担の少ない形で事業拡大を図るのがより効果的であると考え、 今般の株式譲渡を行うもの。

ニプログループは引き続き、NDIで製造される血糖自己測定器および糖尿病関連製品の販売を継続し、先進的かつ経済的な製品の提供に努めるとしている。

平成27年10月27日 株式譲渡契約締結 平成 28 年 1月 30 日 株式譲渡実行日(予定)