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2015年10月28日
東芝、原子力事業強化のため、米国大手エンジニアリング会社を子会社化

大手総合電機メーカーの東芝【6502】は、グループ会社であるウェスチングハウス社(以下「WEC」)を通じて、米国大手エンジニアリング会社CB&Iとの間で、同社の子会社で、原子力の建設と統合的なサービスを担うCB&Iストーン・アンド・ウェブスター社(以下「S&W」)を取得することに合意したと発表した。
WECは、2015年末までにS&Wを完全子会社化する予定。

WECは世界で多数の原子力発電所の建設実績があり、また、世界最大の原子力燃料メーカー。
現在米国と中国で建設中の8基のAP1000™プロジェクトを、S&Wをコンソーシアムパートナーとして推進している。

米国では、サザン電力のボーグル発電所と、スキャナ電力のV.Cサマー発電所向けの2つのプロジェクトを推進しており、それぞれ2基ずつ建設工事が進められており、今回のS&Wの取得により、S&Wが担っていたこれら2つのプロジェクトの建設工事は、今後WECの子会社としてS&Wが進めることになる。

なお、WECは、S&W取得のタイミングに合わせ、サザン電力、スキャナ電力と、米国のプロジェクトに関し現在訴訟となっているものも含め、全ての未解決のクレームと係争について和解をすることに合意したとしている。

WECは今後も両オーナーとの協力関係を継続し、米国のAP1000™プロジェクトの建設工事を進める。

WECは、S&Wを取得することで、米国プロジェクト全体の一元管理・遂行が行える推進体制を構築し、今回のS&Wの取得による事業の拡大により、WECは世界における原子力事業でリーダー地位を強固なものにしていく考え。