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2015年11月17日
三菱商事と千代田化工建設、ポルトガルにおける浮体式洋上風力発電事業に参画

総合商社の三菱商事【8058】と、建設会社の千代田化工建設【6366】は、それぞれの100%子会社Diamond Generating Europe社、Chiyoda Generating Europe社を通じて、EDP Renewables社(スペイン・マドリード)、Engie社(フランス・パリ)、Repsol社(スペイン・マドリード)とともに、ポルトガルにおける浮体式洋上風力発電事業に出資参画すると発表した。

三菱商事と千代田化工建設はそれぞれ20%ずつ出資する。

三菱商事は、現在オランダにおける着床式洋上風力発電事業や、イギリス・ドイツでの海底送電事業を手掛けており、今後も引き続き、欧州で再生可能エネルギーを含めた発電事業を積極的に拡大し、現在グローバルベースで保有する発電資産約500万kWを2020年までに750万kWへ拡大することを目指す。

また千代田化工建設は、中期経営計画において、事業投資の加速及び再生可能エネルギー分野の強化・拡大を成長戦略として掲げており、本事業への参画はこれらを推進するもので、また初めての海外向け電力事業投資案件への参画となる。

当該事業の発電容量は25MW、設備設置予定地はポルトガル共和国 Viana do Castelo市 沖合20km、総事業費 は約160億円。本事業で採用する浮体技術”WindFloat”は、Principle Power Inc社(米国ワシントン州シアトル)が開発した半潜水型(semi-submersible)浮体式基礎構造による技術で、既にVestas社製タービンV80(発電容量2MW)を搭載した実証機(WindFloat 1)がポルトガル共和国Póvoa de Varzim市の沖合で稼動している。

本実証機は、過酷な天候条件にも左右されることなく、運用開始から4年間で16GWhを発電し安定的に稼動している。

なお、本事業は欧州委員会およびポルトガル政府の補助金対象事業に選定されていることに加えて、欧州投資銀行のInnovFin Program(革新技術支援プログラム)を通じた融資事業候補にも選定されている。