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2016年4月20日
日本特殊陶業、伊藤忠より医療機器会社の日本エム・ディ・エムの株式取得

日本特殊陶業(株)【5334】は、平成 28 年4 月 20 日付にて、医療機器の輸入販売、医療機器の開発製造 、全国主要病院及び医師への医療商品の紹介 事業を行う (株)日本エム・ディ・エム【7600】との間で、資本及び業務提携契約を締結するとともに、
伊藤忠商事(株)【8001】から、日本エム・ディ・エムの株式を発行済み株式の30%取得する旨の株式譲渡契約を締結したと発表した。

これにより、日本特殊陶業が筆頭株主となり、伊藤忠商事の保有株式はゼロとなり、その他の株主は複数の個人株主や信託銀行などとなる。

株式取得日は平成 28 年5 月16 日(予定)

日本特殊陶業は、ニューセラミックスを素材とし、そのコア・テクノロジーに基づき、自動車用エンジン部品である
スパークプラグや排気酸素センサなどの自動車関連事業を中心に、グローバルで高いシェア保有。
また、テクニカルセラミックス関連事業(半導体 IC パッケージ、切削工具、産業用セラミックスをはじめとし、医療用セラミックスを含む)において、成長を見込める分野については積極的に投資を行うなど、「選択と集中」を進めている。

この4 月から始まった第7 次中期経営計画の基本方針として、既存の自動車関連事業及びテクニカルセラミックス関連事業で培ったコア・テクノロジーを今後成長が見込まれる「環境・エネルギー」、「次世代自動車」、そして「医療分野」の 3
つの市場領域において、製品開発に応用すべく、経営資源を投入している。

特に医療分野におけるインプラント事業では、現在のところセラミックス技術を応用した各種人工骨製品の国内での製造・販売に留まっているが、今後は事業ドメインを整形インプラント製品の製造・販売に拡大し、セラミックス製品のグローバルマーケットに対する展開・進出を進め、医療関連事業を新たな収益の柱に
育て上げ、グローバル展開する総合整形インプラントメーカーとして事業展開を図っていきたいと考えている。

日本エム・ディ・エムは、高い改良型の製品開発力、整形外科分野での既存製品群、及び北米における製造販売拠点を有しており、資本関係も含めて強固な協業関係を構築することにより、日本特殊陶業が目標とする研究開発型と改良型を併せ持った整形インプラント事業の拡大をめざす。

提携の内容は以下で合意している。

① 日本特殊陶業の有する医療機器分野における国内販売、開発及び製造等の機能を有効に活用すること
② 日本エム・ディ・エムグループの有する医療機器分野における国内外の開発、製造及び販売 ネットワークを有効に活用すること ③ 両社は開発製造及び販売等における協業の可能性を検討し、グローバル展開を促進すること  また、日本特殊陶業は日本エム・ディ・エムに取締役を派遣する予定

日本エム・ディ・エムグループの直近の財務内容は
純資産額 108.5億円、売上118.5億円、営業利益13億円