M&Aをご検討の方へ

M&Aのメリット・デメリット

譲渡企業(売り手企業)のM&Aのメリット
経営者様のメリット
  • 創業者利益を確保することができる。
  • 経営責任から解放され、セカンドライフに専念できる。
  • 借入金の連帯保証から外れることができる。
  • 個人資産を借入金の担保から外すことができる。
  • 後継者問題を解決できる。
会社のメリット
  • 有能な後継経営者を得ることができる。
  • 経営資源を本業に集中させたりと、経営資源の効率化をはかれる。
  • 無駄無く、経営資源(事業含む)の整理及び事業の再編を行うことができる。
  • 規模拡大および力のある会社に引き継ぐ事により経営が安定する。
  • 資金力・組織力・営業力・技術力等、弱点を補完できる。
  • シナジー効果により、さらなる成長・発展が見込まれる。
従業員のメリット
  • 雇用が守られる。
  • 社会的に格上の会社に雇用されることになる。
  • 処遇が改善する。
  • キャリアのチャンスが広がる。
  • 新経営陣の下で、モチベーションがあがる。
取引先のメリット
  • 規模拡大に伴い取引量が増加する。
  • 従来の取引が継続される。
  • 新たな事業提携の機会が生まれる。
周辺地域のメリット
  • 雇用が継続される。
  • サービスを継続して提供してもらえる。
譲渡企業(売り手企業)のM&Aのデメリット

旧来の経営者と買収企業と考え方が大きく違った場合、従業員が辞めて行く、または、取引先が離れて行く等、せっかく築いた会社の価値を毀損することになる可能性があります。また、売却直後、急激な業績の低下等、想定しない出来事が発生した場合、裁判沙汰になる可能性もあります。これらを防止するために、トップ面談を納得いくまで繰り返し、適切な契約書を締結していきます。

譲受企業(買い手企業)のM&Aのメリット

基本的に、企業買収は、シナジー(相乗効果)を目指して行います。まずシナジーとは、2社以上の企業の能力や資源を結合することにより、各社単独で生み出しうる価値の合計を上回る価値を生み出す効果のことです。

売上向上

ある会社を買収すれば、その会社の収益を取り込むことができるので、その分グループ全体の収益はアップしますが、買収対象企業のノウハウや営業資産を活用し、1+1=2よりも大きくなるように、シナジー(相乗効果)を生み出して行きます。

  • 顧客リストの利用
  • 販路の獲得
  • 商品・サービスの拡充
  • ノウハウの利用
  • ブランド力活用
  • 会社の知名度、信用力を活用
  • 商品・サービス開発力の向上
  • シェア向上による市場支配力、価格支配力アップによる売上・利益の向上
  • 人材の獲得
コスト削減
  • 仕入れコストの削減
  • 販売コストの削減(販売拠点の統廃合およびそれによる人員削減等)
  • 物流コストの削減
  • 製造コストの削減
  • 管理コストの削減
  • 研究開発の合理化
売上向上 柱の事業を買収によりもう1つ作ることでリスク分散させ、会社の将来をより安定させます。また、新規事業を立ち上げる際、既にその事業領域で実績をあげている企業を買収すれば、1から人材を揃え軌道に乗せるまでの時間・費用を節約するだけではなく、新規事業へのリスクを軽減できます。
財務力強化 財務内容が良い会社と経営統合し、資金調達力(借入余力)が大きくなったり、資金調達コストが下がったり(より低利で資金調達できる)することがあります。
キャピタルゲイン 事業への投資はどんな投資よりも大きくリターンをとれる可能性のある投資です。潜在力の高いよい企業を買収して育て、さらに第3者に引き継ぐことで、大きな利益を確保することができます。
譲受企業(買い手企業)のM&Aのデメリット

M&Aを期に、大事な経営陣・社員が辞めたり、顧客や取引先が離れることです。また、社員のモチベーションの低下などで、業績が悪化し、投資金額の回収が難しくなることがあります。ITシステム等の統合に関わるコスト等も見ておく必要があります。
また、買収企業がある会社の傘下(グループ会社の1つ)だった場合に、M&Aを契機にそこの会社との取引がなくなった場合、またはそこの会社で間接部門経費を負担していた場合、M&Aを契機に自社で負担しなければならなくなった場合、様々な想定されるでリスクはありますが、これらの、リスクを極力おさえられる形で、契約条件の決定および買収監査などを行って行きます。

以下のような場合は特に注意して買収監査を行います。

  1. 売上が特定少数の顧客に集中している場合
  2. 営業拠点が地理的に集中している場合
  3. 特定品目に売上が集中している場合
  4. 損益分岐点が高い場合
  5. 市場が過度の競争状況である場合
  6. 顧客に中小企業が多い場合
  7. 偶発債務・簿外負債を内在している場合
  8. 有形資産が少ない場合
  9. 買収ターゲットがある会社の子会社・部門である場合(スタンドアローン問題)

※本ページは2015年1月1日現在の法令等に基づいて作成されており、これ以降の税制改正等が反映されていない場合がありますのでご留意ください。
また、概略的な内容を紹介する目的で作成されたもので、プロフェッショナルとしてのアドバイスは含まれていません。個別にプロフェッショナルからのアドバイスを受けることなく、本解説の情報を基に判断し行動されないようお願いします。