- ホーム
- M&Aをご検討の方へ
- 企業価値評価(バリュエーション)の方法
- どうやってM&Aの際の売買価格が決められるか
M&Aをご検討の方へ
企業価値評価(バリュエーション)の方法
具体的にどようにM&Aの売買価格が決められるかというと、以下の通りです。
- オーナー会社(非上場会社)のM&Aの場合
-
オーナー会社(非上場会社)を買収する際には、株式公開されていないので、買い手は対象会社の株主であるオーナーを相手にM&Aの交渉を行うことになります。
つまり、買い手とオーナーとの相対取引ですので、買い手とオーナーの交渉にて、売買価格等が決定されていきます。
お互いの立場や思惑や人間的な感情も加味されて総合的に価格が決定されていきますので、全く同じ業績の会社のM&Aでも、タイミングや交渉相手によって、大きく売買価格は異なります。場合によってはオークション(入札)形式で、決められる場合もあります。
- 上場会社のM&Aの場合
-
上場会社を買収しようとする買い手は、株式市場から株式を購入して、過半数のシェアを握る事も理論的には可能ですが、大量の株式を購入している最中に、需給の関係で対象会社の株価が高騰しすぎてしまい、元々の予定していた価格では対象会社をM&Aできなくなってしまい失敗に終わることが多いので、そこで、上場会社を買収しようとする買い手はTOBという制度を使います。
時価に一定のTOBプレミアムをつけた買取価格を決定し、「1株**円で、○○株を目標に△日まで買付けを行います」という宣言を行い、株式市場外で株式を取得すること(TOB)が一般的です。
市場よりも高い価格を買取価格にすることで、株式保有者は市場で売らずにTOBの宣言をした相手に売った方が特になるので、応募をします。
その結果、買い手は、自分が宣言した価格で、たくさんの株式を買い集めることができます。
怒声が飛ぶような厳しい交渉が行われる想像をする方も多いかもしれませんが、日本国内のM&Aでは、相手を怒らせてしまったり、相手に嫌われてしまうと、M&A交渉自体が終了してしまうことが多いので、実際は、お互いに相手の顔色を伺いながら、相手の背景や立場を配慮しながら、双方にメリットがある買収スキームや買収額を提示し、友好的な雰囲気の中で、妥協点を探しながら、交渉を進めて行く事が一般的です。
そのような場合に必ず活躍するのが、M&Aアドバイザーの存在です。
どんな考えのもと、どのくらいの価格でM&A取引をしたいのか、ざっくばらんにM&Aアドバイザーにぶつけ、M&Aアドバイザーが交渉代理人になることで、M&Aアドバイザーがクッションとなりますので、感情的にならず冷静な気持ちで総合的な判断を行えるでしょう。
両者の仲人をするM&A仲介者も存在しますが、M&Aアドバイザーはあなたの立場にとってベストなアドバイスをする者です。
M&A仲介者の場合、案件を成立(仲介)させることが主目的になるため、たとえば、相場よりもかなり安い値段で話の決着がつきそうな時、売り手側のオーナーに対し、「もっと高く売れるはずだから、もっと高い値段を言った方がよいよ」というアドバイスをしたりすることはしないでしょう。
また、入札などで感情的になって意地になってしまい、高くでも他社を買おうとしている買い手に対し「この値段は高すぎるし、そもそもこの会社は買うべきではないよ」などというアドバイスはしてくれないでしょう。
ですが、M&Aアドバイザーは、御社にとって何がベストかを伝えるアドバイザーであり、御社のためにギリギリまで交渉を行う御社の代理人でもあります。
上手に活用しましょう。
キャピタル・エヴォルヴァー株式会社もプロフェッショナルのM&Aアドバイザーとして質の高いサービスを提供しております。
なお、クロスボーダーM&A(国際間M&A)の場合は、日本での常識が通用せず、初めは法外な価格を提示して、自分に有利な交渉土台にのせようと画策する交渉相手も多く出てきますので、その場合は、相手の交渉土台に乗らず、時にはその発言自体を完全無視して、自分の土台で交渉を続けるタフさが必要になります。
また、資金が準備できてないのに、高い値段を提示して独占交渉権だけ獲得した後、契約直前に条件の変更を言ってきたり、契約締結を行っても契約内容を履行しない買い手もいますので、国民性や相手方をよく見極めながら、色々なパターンを想定した交渉が必要になる場合もあります。